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2023年7月26日 (水)

H3ロケットの失敗原因調査

数十ページのpdfが定期的に出されていて
結構丁寧に書かれている

なんだか、某自動車業界の、
この手のドキュメントにも通じるなあ、
なんて思ったりもしている。

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一つ思うのは、トラブルに至ったシナリオ、
ってので原因とその結果、
それに対する対策、ってので進んでいるのだけど。

これって、トラブルのメカニズム、
ゼロから考えてるのかな....

なんか、分かってる事象と矛盾しない
内容で絞っていけばいいような
気もするんだけど

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どこまで計測データを信用して
いいのかは、当事者でないと
わからないだろうけど
(当事者でも分かってないかも)

回路ONから、過電流検出まで
10msec程度ある、ってのが信用できるなら
相当絞り込めるんじゃないかなあ

いわゆる突入電流ではないのが確定する
(キャパシタや低インピーダンスの負荷の
線はなくなる)ので、
もう、そこそこインダクタンスを持ってる
(しかも数~数十mHくらいに絞れる)
負荷を流れる経路が怪しい。


これって、ソレノイドはインダクタンスは
大きいけど、直流抵抗も十分大きいので
電圧が規定範囲なら
過電流にはなりえない。

もう、エキサイタのチョークトランスが答え、
と言ってるようなもんじゃないのかなあ....


ありそうなイメージだと、
これ、自励式発振回路なんだろけど
なにかの要因で、トランジスタOFFしなくなった
あるいはOFFが遅れたか....


電流0から磁気飽和するまで、まぁ大体、
数msec~10msecてとこだろうし。

実にいい感じの時間帯な気がする。


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報告書を見ると、この流れのシナリオは
無いみたいだ。

状況に沿った話としては
考えてもいいような気もするんだけど
なんですっぽり抜けてるんだろう

報告書の分析マトリックスは、
色々たくさん書いてあるんだけど
なんでここは話題にしないのかなあ...

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なんとなくだけど、
プロっジェクト的には、
エキサイタは吊るしの
ブラックボックスで実績もあるし、
中を疑うのはめんどくさい
(=評価できない)
ってことの表れなんじゃないだろな...

結局、トラブルシュートやったり
報告書書いてるのも人間だから
嫌なところはみな同じだし....

ほんとのところどうなんだろうなあ、
なんて見てたりする。



対岸の火事だと思っているわけでは
ないけれど
エアプトラブルシュートの
思考実験としては大変面白いと
思っている。

もし、答え合わせがされるような
ことがあれば大変エキサイティングだけど。
まあ五分五分か。


本当にマズいトラブルは、
やっぱり埋めちゃうんだなあ、
ってものもボチボチあるしね....

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