H3ロケット
報告書が更新されている
読んでみると色々エキサイティングなことが
書いてあって時間を忘れてしまうほどだ。
勿論すべてを書いてあるわけじゃないけど、
端々でちゃんと重要情報が書いてあって。
言い訳、遺憾のお気持ちの反省文じゃなくて、
具体的内容に言及してある。
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今回新たに追加された、エキサイタ内部の
トランジスタが耐圧を超えていた、
なんてのがあった。
こいつはH2でも同じものを使ってるって
ことだ。
おっと、という感じ。
まわりは騒いでいる感じだけど
報告書はなんかちょっと冷めている。
この温度差はなんだろな...?
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あー、これって、エキサイタ?我々でいう所の
イグナイタなのかな。
たぶんH2でさんざん使用実績があって。
確かに測ってみると120V耐圧の(たぶんVceo)ところに
190V掛かってるけど...、ってことなんだろうけど。
数値はあれだけど、いままでこれで壊れたことないし
って感じなのかなあ。
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これって、周りで騒いでる人たちはともかく。
やってる人たち、分かってるのかな?
なんとなくだけど、耐圧超えてる、ってのは
ある意味正しいんだけど。
サージが190Vまで上がってる(上げられてる)
ってことは、少なくともこの電圧までは
トランジスタは耐えてるってことで。
サージはここまでしか上昇してないのか
トランジスタの一次降伏で190Vで
頭打ちになってるのか。
どっちかわからないけど
たしかに定格は越えてるけど、
ほんとにヤバい二次降伏までは
行ってないじゃないかなあ。
二次降伏してりゃ、サージの電圧は120Vより
小さく見えたりしそうなんだよな。
単純に電圧だけ見てると、サージが低くて
トランジスタは安全領域なのか、
トランジスタが漏れててヤバいことになってるのか
判断つかない、と思う。
まあ、実際にはトランジスタが早々に壊れて
発覚するんじゃないかと思うけど。
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それになんだか、これって回路の一部が
書いてあるけど、トランジスタのベースに
巻き線のシンボルがあるし、
イグニッションコイルにベース駆動の巻き線もあって、
これって、磁気飽和使った自励式の発振回路なんじゃ
ないかな?と思ったり。
外部から電圧掛けるだけで、連続した放電を
単独で繰り返す、って構造なんじゃ...
ついてるコネクタも6極の一個だけだし
使ってるのは、なんだか電源供給のみ
(2ピンのみ)って雰囲気がにじんでる。
回路的には効率悪くて古臭いけど、信頼性という
点では、これが良かったりするのかもしれない。
もしそういうレベルでの設計だったならば
サージの耐圧を見逃してるわけはなくて。
耐圧120Vって言ってるのは、実際には
ベース電流にバイアスが無い状態で、
かつDC印加の話で。
発振状態だと、これはこれで
成立したりしてるんじゃないのか?
トランジスタがOFFする瞬間(サージが立ち上がる時)
には、ベースに逆バイアスが印加される形になって、
エミッタコレクタの耐圧が、
(実質)高くできてるんじゃないか....?
(それでサージが190Vまで上がることができている)
なんて思って見てたりする。
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このNo.18シナリオ、顛末はどうなるんだろうなあ。
しばらく注目したいところ。
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