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2019年1月15日 (火)

道具メンテ(ピンセットの脱磁)

0603メトリックとかのチップ部品を取り扱うのに、
良いピンセットは必須なんだけど。

ピンセットが着磁していると大変扱いづらい。
チップフェラエトビーズとか、あるいは小さなパッケージほど
鉄系の材料を使っているのか、部品をつかもうとすると、
勝手にピンセットの先に吸着されてしまう。

ホーザンのP-891のタッチが気に入っているので、
先を研ぎだして使っているのだけれど。
材質が磁性体なので、うっかりすると、いつのまにか
着磁していたりする。

1901151

最近は、ネオジの小さな磁石がそこら中にあるので、
油断ならない。
非磁性のピンセットもあるけど、リン青銅のは、はんだ付けに使うと
ハンダが付きそうだし...

着磁器/脱磁器もあるけど、これでできるレベルの脱磁では
まだまだチップ部品程度だと吸いつけてしまう。

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メンテナンスの一つとして、普通の脱磁器のような、
力任せではなくて、精密に脱磁することを考える。

こんなものを用意する。

1901152

ピンセットが通せるような非磁性の筒に、#20くらいのワイヤを
100回くらい巻いたもの。
あと、5~10A位流せる、定電圧定電流電源。

用意できる電源の容量と、電線径で巻き数を決める。
組み合わせで、だいたい数百~1000アンペアターン位が目安。

ピンセットを通す。

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ピンセットの先に、小さいねじなどを吸着させて準備終了。

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安定化電源を接続、定電流モードにして、少しずつ電流を
増やしていく。

着磁分と電流が打ち消し合うと、吸い付いているねじが落下する。

1901155

ねじが落ちたら、電流を止め、もう一度吸着させて
電流を少しづつ増やす、を繰り返す。

繰り返すとだんだんと、ねじが落ちるまでの電流が減ってくる。

一気に電流を上げると、オーバーシュートさせてしまい、
逆側に着磁するので、要注意。

ある程度電流を流しても、磁力が減ってく感じが無い時は
電流による磁界と、着磁している方向が同じになっている。
その場合は、ピンセットを逆から差し込むか、
電流の向きを変える。

何度か繰り返すと、電流を止めても、ねじ程度では
吸着しなくなるようになる。

今度は、チップ部品に変え、同じ手順を繰り返す。

1901156

チップ部品は、磁性だけでなく、静電気などでも吸着するために
電流を流しながら、軽くトントンと叩いて調節するとやりやすい。

これをある程度繰り返すことで、チップ部品も吸着しなくなる
程度にまで脱磁できる。

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はんだ付け用のピンセットも、普通に工具として使っていると、
どうしても着磁してしまうこともある。
着磁したピンセットをそのまま使うと、かなり作業性が悪いが、
この手順で脱磁することで、作業性を取り戻せる。

刃物を研ぐようなものなので、気になるようになったら、
時々調整している。

0603あたりのはんだ付けに、ピンセットがうまく使えない
のは、着磁の所為もあるかもしれない。

ピンセットの脱磁、お勧めである。

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