TTL ICのソース電流
昔のTTL ICの出力に、直接LEDを接続する話。
正確にはTTLじゃなくてN-MOSの話なのだけど、まあ細かいことはいいか。
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ロジックICの出力にLEDを接続するときには、直列に電流制限抵抗を入れ、L出力で点灯するような回路にする。
出力電流が、シンク側は沢山流せて、ソース側は少ないから、ということでこうなっている。(C-MOSはどちらも同じだけ流せるので、どっちでも良い。TTLとかN-MOS限定)
大昔(高校生の頃)は、そういうものだ、と思っていたのだが...
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大学の頃、とあるアルバイト先にて。
この話題になったとき、あっさりと否定されて面食らったことがある。
製品では、普通にH出力側で点灯するようにするよ、とのこと。
(電流の)スペックを満たしてないし、ICを壊すんじゃないですか?と言ってみたのだが。
内部構造を考えてみろ、と。
別に、0.4mA(スペック値)以上流しても、壊れないよ。
1mA流しても回路的には問題ない。
その時、出力電圧は、ロジックレベルを満たさなくなるけど、LEDつけるのが目的なら問題ない。
電流制限抵抗も不要で直結できるので、普通に使うよ、との事。
頭でっかちな自分にとっては、目から鱗だったけど、よくよく考えてみると、LEDを点灯するだけなら、そのときのロジックレベル(H出力:2.4V以上)にこだわる必要はない。
ICの内部回路的にも、0.4mAを流すと焼き切れてしまうわけでもなく、そもそもインピーダンスが高くて電流が取り出せないだけなのだから。
LED点けるなら、逆にちょうど良いわけだ。
一見、ダメっぽい印象なんだけど、よく考えるとちゃんと成立してて、感心してしまったり。
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もっとも今時の、信頼性とか、設計基準とかの話であれば、また別かもしれない。
また周囲の理解が浅いと、余分な混乱を招いて、別のレベルの問題が出てきそうだけど。
いま思い返しても、学生時代でも、意外にも実戦的なことを学ぶ機会が多かった。
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